保育実習日誌が書けない!書くことがないときの考え方と見つけ方

保育実習日誌に書くことがないときの見つけ方」と書かれた、日誌を前に悩む猫のイラスト 実習生

保育実習が終わって、家に帰って実習日誌を開く。

「……何を書けばいいんだろう?」

1日中、子どもたちと過ごしていたはずなのに、いざ書こうとすると何も思いつかない。

「今日も昨日と同じような内容になりそう」
「そもそも、日誌に書くほどの出来事がなかった気がする」

そんなふうに、実習日誌を前に手が止まってしまうことはありませんか?

私も学生の頃、保育実習日誌を書くのにはとても苦労しました。

「日誌をなかなか書けない」のは、もしかすると「書くことがない」のではなく、「何に注目して見ればいいのか」がまだわからないのかもしれません。

子どもの何気ない姿、保育者の言葉かけ、玩具の置き方など、保育の中には日誌を書くヒントがたくさんあります。

そこでこの記事では、保育実習日誌に「書くことがない」「何を書けばいいかわからない」と悩んだときに、どこに目を向ければいいのかを一緒に考えていきます。

例文をそのまま使うのではなく、自分で日誌に書くことを見つけるための考え方を中心に紹介します。

「何を書こう?」と悩んだときは、少し視点を変えて「何を見よう?」から考えてみましょう。

保育実習日誌に「書くことがない」と悩むのはなぜ?

実習では朝から夕方まで、たくさんの出来事があります。

それなのに、実習日誌を開いた途端に「書くことがない」と感じてしまうのはなぜでしょうか。

考えられる理由をいくつか挙げてみます。

何を見ればいいのかわからない

実習を始めたばかりの頃は、子どもと関わることだけでも精一杯になりやすいと思います。

子どもと遊びながら、

「保育者はどんな言葉をかけていた?」
「なぜこの場所に玩具を置いているんだろう?」
「さっきまで泣いていた子が、どうして遊び始めたんだろう?」

といったところまで見るのは、なかなか難しいものです。

そのため、1日が終わってから振り返ったときに、

「子どもと遊んだ」
「給食を食べた」
「午睡をした」

という大まかな出来事しか思い出せず、「ここから何を書けばいいの?」となってしまうことがあります。

そんなときは、最初から全部を見ようとしなくても大丈夫です。

この記事ではこのあと、「子どもの姿」「保育者の援助」「環境」の3つに分けて、見るポイントを紹介していきます。

「特別な出来事」を探そうとしている

日誌に書くなら、

「何か特別な出来事を書かなきゃ」
「先生に評価してもらえるような、すごい気づきを書かなきゃ」

と思ってしまうこともあるかもしれません。

でも、日誌の材料になるのは特別な出来事だけではありません。

たとえば、

  • 子どもが自分で靴を履こうとしていた
  • 友達が使っている玩具に興味を示していた
  • 保育者が子どもに声をかけてから援助していた
  • 子どもが自分で片付けやすい場所に玩具が置かれていた

など、普段の生活や遊びの中にも、考えるきっかけはあります。

「今日は特別なことがなかった」と思った日は、何気なく過ぎていった場面をもう一度思い出してみると、書くことが見つかるかもしれません。

正解を書こうとして手が止まってしまう

「こんなことを書いていいのかな?」
「もっと保育学生らしいことを書かないといけないのかな?」

と考えすぎて、なかなか書き始められないこともあります。

特に文章を書くことが苦手だと、「きちんとした文章を書こう」と思うほど、最初の一文が出てこないこともあると思います。

そんなときは、最初から完成した文章にしようとせず、

「○○ちゃんが積み木を何度も積んでいた」
「先生がすぐに手伝わずに見守っていた」
「なんでだろう?」

というように、覚えていることや気になったことを書き出すところから始めてみます。

文章を整えるのは、そのあとでもできます。

私自身、実習中は日誌をあらかじめコピーして、下書き用として使っていました。

直接日誌に下書きすると、書き直した文字が重なって見づらくなったり、消しゴムで消すのが地味に大変だったりします。

別の紙なら、間違えても線を引いて消せますし、思い出したことからどんどん書き足せます。

二度手間にはなりますが、文章を書くのが苦手な人ほど、「まず書き出す作業」と「きれいに文章にする作業」を分ける方法も試してみてください。

1日の出来事を思い出せない

実習中は、子どもと関わったり、先生の動きを見たり、自分から動いたりと、考えることがたくさんあります。

さらに慣れない環境で1日過ごしたあとです。

家に帰って日誌を書こうとした頃には、

「今日、何があったっけ……?」

となってしまうこともあると思います。

そんなときは、可能であれば簡単なメモを残しておくのも一つの方法です。

メモの残し方や注意したいことについては、あとで詳しく紹介します。

「書くことがない」と感じる原因がわかってきたら、次は実習中の「見る場所」を少し変えてみます。

まずは、一番身近な「子どもの姿」から考えていきましょう。

保育実習日誌に書く内容を、子どもの姿・保育者の援助・環境の3つの視点から見つけ、気づきや学びにつなげる流れ

書くことがないときは「子どもの姿」を見てみよう

「保育実習日誌に書くことがない」と感じたとき、まず目を向けてほしいのが子どもの姿です。

とはいっても、ただ「子どもを見る」だけでは、何を見ればいいのかわかりにくいですよね。

たとえば、こんなところに注目してみてください。

  • 子どもは何をしていた?
  • 何に興味を持っていた?
  • どんな言葉を話していた?
  • どんな表情をしていた?
  • 友達とどのように関わっていた?
  • 保育者にどのようなことを伝えていた?

特別な出来事でなくても大丈夫です。

同じ積み木で繰り返し遊んでいたり、友達の遊びをじっと見ていたり、自分で靴を履こうとしていたり。

何気ない姿でも、「どうしてこの遊びを繰り返しているんだろう?」「このとき、どんな気持ちだったのかな?」と少し立ち止まって考えてみると、日誌に書きたいことが見えてくるかもしれません。

まずは、目の前の子どもの姿に気づくことから始めてみましょう。

「できる・できない」だけで見ない

私が学生時代に書いた実習日誌を読み返して気づいたことがあります。

当時の日誌には、

「○○ができない子どもがいる」
「なかなか寝付けない子どもがいる」

など、子どもの「できないこと」に目を向けた文章が多くありました。

当時の私は無意識に、

「できないこと=よくないこと」
「できるようにしてあげなきゃ」

と思っていたような気がします。

もちろん、子どもが「何ができるようになっているのか」を知ることも、発達を理解するうえで大切な視点の一つです。

でも、保育士として働くようになった今は、「できた・できなかった」だけでは見えない子どもの姿もあると感じています。

たとえば、うまくできなかったとしても、

  • 自分でやってみようとしていた
  • 何度も繰り返し挑戦していた
  • 保育者に「手伝って」と伝えていた
  • できなくて悔しそうにしていた
  • 「今日はやりたくない」という気持ちを表していた

など、その過程にはいろいろな姿があります。

また、甘えたり、自分の思いを強く表したり、思うようにできなかったりする姿もあります。

「できなかった」で終わらせるのではなく、

「そのとき、この子はどうしていたんだろう?」「子どもはどんな気持ちだったんだろう?」

ともう一歩見てみる。

そうすると、子どもの気持ちや育ちについて考えるきっかけが増えていくと思います。

私自身、学生の頃はできなかったことばかりに目を向けていました。

だからこそ、今実習日誌に「○○ができなかった」と書こうとしている人がいたら、その文章を消す必要はありません。

そのあとに、

「では、そのとき子どもはどうしていた?」

と考えてみてください。

そこに、日誌に書ける大切な気づきが隠れているかもしれません。

「保育者の援助」から書くことを見つけよう

子どもの姿と一緒に見てほしいのが、保育者の援助や関わりです。

実習中はどうしても子どもに目が向きやすいですが、その近くでは保育者もさまざまなことをしています。

たとえば、

  • どんな言葉をかけていた?
  • どんなときに手伝っていた?
  • すぐに手伝わず、見守っていた場面はあった?
  • 子どもによって関わり方を変えていた?
  • 危険がないようにどんな配慮をしていた?
  • 食事や着替え、排泄などの生活場面でどんな援助をしていた?

などに目を向けてみます。

ここでポイントになるのは、保育者が「何をしたか」だけでなく、そのときの子どもの姿も一緒に見ることです。

たとえば、

「保育者が子どもの着替えを手伝っていた」

という事実だけを見るのではなく、

「子どもはどこまで自分でしていた?」
「保育者はどのタイミングで手伝った?」
「手伝ったあと、子どもはどうしていた?」

と前後の様子も見てみます。

子どもの姿と保育者の援助をセットで見ることで、保育者がどのような意図で関わっていたのかを考える材料が増えていきます。

「なぜ先生はこうしたんだろう?」と考えてみる

保育者の援助を見ていて、

「どうして今は手伝わなかったんだろう?」
「どうしてこんな言葉をかけたんだろう?」
「どうしてこの子には違う関わり方をしているんだろう?」

と思ったことはありませんか?

その「なぜ?」は、日誌を書くための大切な材料になります。

すぐに答えがわからなくても構いません。

保育者がしていたこと
↓
そのときの子どもの姿
↓
なぜこのように関わったのだろう?

と考えてみます。

このとき、自分の予想を保育者の意図だと決めつけず、まずは「なぜだろう?」と考えてみることが大切です。

わからないことや気になったことは、可能であれば保育者に質問してみるのも一つの方法です。

実習中に感じた「なぜ?」が、保育者の援助の意味や子どもへの関わりについて考えるきっかけになると思います。

「環境」に目を向けると書けることが増える

子どもの姿、保育者の援助とあわせて、もう一つ注目してほしいのが「環境」です。

実習中はどうしても「人」に目が向きやすいですが、保育室を見渡してみると、そこにも日誌を書くヒントがあります。

たとえば、

  • 玩具や絵本はどこに置かれている?
  • 子どもが自分で取り出したり、片付けたりできるようになっている?
  • 机や椅子はどのように配置されている?
  • 遊ぶ場所はどのように作られている?
  • 子どもが生活しやすくなるための工夫はある?
  • 危険を防ぐためにどんな配慮がされている?

などを見てみましょう。

一見すると何気ない玩具の置き方や家具の配置にも、保育者の意図があるかもしれません。

たとえば、玩具が子どもの手の届く場所に置かれていたとします。

そこで、

「子どもが自分で好きな玩具を選べるようにしているのかな?」
「自分で取り出したり、片付けたりしやすいようにしているのかな?」

と考えてみます。

反対に、子どもの手が届かない場所に置かれているものがあれば、

「どうしてこれはここに置いてあるんだろう?」

と考えてみるのもよいでしょう。

安全面への配慮があるのかもしれませんし、活動の内容や子どもの発達など、別の理由があるのかもしれません。

ここでも、配置を見ただけで保育者の意図を決めつけるのではなく、

「こうなっていた」で終わらず、「なぜこうなっているんだろう?」と考えてみること。

そうすると、子どもや保育者だけを見ていたときには気づかなかったことが、少しずつ見えてくると思います。

「今日は特に書くことがなかったな」と感じたときには、一度保育室全体を見渡してみてください。

いつも何気なく見ている「環境」の中にも、日誌につながるヒントが見つかるかもしれません。

見つけた出来事を「事実→なぜ?→気づき」で考えてみよう

ここまで、

子どもの姿・保育者の援助・環境

という3つの視点から、日誌に書くことを探してきました。

でも、

「書きたい出来事は見つかった。でも、そこから何を書けばいいの?」

と悩むこともありますよね。

そんなときは、

事実 → なぜ? → 気づき

の順番で考えてみます。

まずは自分が実際に見たことから始めてみましょう。

①まず見たこと・起きたことを書く

最初に、その日実際に見たことや起きたことを思い出します。

たとえば、

「A児が自分で靴を履こうとしていた。保育者はすぐに援助せず、近くで様子を見ていた」

という場面があったとします。

この段階では、

「子どもがどうしていたのか」
「保育者がどうしていたのか」

など、まずは実際に見たことを整理してみます。

ここで自分の予想や解釈と、実際に起きたことを分けておくと、そのあとの「なぜ?」を考えやすくなります。

②「なぜ?」を考える

次に、見たことに対して一つ「なぜ?」を加えてみます。

先ほどの例なら、

「なぜ保育者はすぐに靴を履かせなかったのだろう?」

と考えられます。

そのときの子どもの姿も、もう一度思い出してみましょう。

「自分で履こうとしていた」
「保育者に助けを求めてはいなかった」
「何度かやり直していた」

など、細かな姿を思い出せると、保育者の援助について考える材料が増えていきます。

すぐに答えが出なくても構いません。

「なぜだろう?」と思えたこと自体が、保育について考える入り口になると思います。

③気づいたこと・学んだことを書く

最後に、事実と「なぜ?」から、自分が考えたことや気づいたことにつなげてみます。

先ほどの場面なら、

事実
A児が自分で靴を履こうとしており、保育者はすぐに援助せず近くで見守っていた。

↓

なぜ?
なぜ保育者はすぐに靴を履かせなかったのだろう?

↓

気づき
A児が自分で履こうとしていたため、保育者はすぐに援助するのではなく、まずは様子を見守っていたのではないかと考えた。子どもの姿に合わせて、援助するタイミングを考えることも大切だと感じた。

このように考えると、

「先生が見守っていた」

という一つの出来事からでも、自分なりの気づきにつなげることができます。

もちろん、これはあくまで一例です。

実際の保育者の意図がわからない場合は、「○○するために見守っていた」と決めつけるのではなく、「~ではないかと考えた」「~のように感じた」など、自分の考えとして書くことも大切です。

そして、可能であれば、

「先ほど、Aちゃんが靴を履いているときに見守っていたのは、どのような意図があったのでしょうか?」

と保育者に質問してみると、自分では気づかなかった視点を知るきっかけにもなります。

日誌に書くことを探すときは、

「こんなことがあった」
→「なんでだろう?」
→「私はこう考えた」

と、一つずつ整理してみてください。

何気ない出来事でも、「なぜ?」を一つ加えることで、実習での気づきや学びにつながっていくと思います。

日誌を書くときに思い出せないならメモを残そう

「実習中はいろいろなことがあったはずなのに、家に帰ったら思い出せない……」

そんなときのために、可能であれば簡単なメモを残しておくのもおすすめです。

きれいな文章にする必要はありません。

たとえば、

  • Aちゃん・積み木・何度も高く積む
  • Bくん「自分でする」・着替え
  • 給食・先生すぐに手伝わず見守る
  • 外遊び・虫を見つける・友達を呼ぶ

など、あとから見た自分がその場面を思い出せる程度で十分です。

特に残しておきたいのは、子どもが実際に話していた言葉や、印象に残った場面です。

「あとで書こう」と思っていても、1日たくさんの子どもと関わっていると、細かな言葉や表情は意外と思い出せなくなります。

ただし、実習中にメモを取ってよいか、どのような内容を記録してよいかは、実習先や学校によってルールが異なる場合があります。

実習先や学校の決まりを確認し、子どもの個人情報の取り扱いにも十分注意しましょう。

メモを取ることが難しい場合でも、帰宅したらできるだけ早いうちに、覚えていることを下書きとして書き出しておく方法があります。

「こんなことがあった」
「先生がこんなことをしていた」
「ここが気になった」

と、まずは思い出せることから書いてみましょう。

時間がたって記憶が薄れてから一から思い出すよりも、日誌を書くための材料を残しやすくなると思います。

それでも書くことが見つからないときの7つの質問

ここまで読んでも、

「やっぱり今日の日誌に何を書けばいいかわからない……」

という日もあるかもしれません。

そんなときは、日誌を前にして次の7つを自分に問いかけてみてください。

  1. 今日、一番印象に残った子どもの姿は?
  2. 子どもは何を楽しんでいた?
  3. 子ども同士でどんなやり取りがあった?
  4. 保育者はどんな言葉をかけていた?
  5. 「なぜこうしたんだろう?」と思った保育者の援助は?
  6. 保育室や園庭など、環境で工夫されていたところは?
  7. 明日はもう少し見てみたいと思ったことは?

7つすべてに答えなくても大丈夫です。

まずは一つ、「これなら思い出せる」というものを探してみてください。

たとえば、

「今日、一番印象に残ったのは何だったかな?」

と考えて子どもの姿を一つ思い出したら、

「そのとき子どもは何をしていた?」
「保育者はどう関わっていた?」
「私はそこから何を感じた?」

と、少しずつ掘り下げていきます。

また、最後の

「明日はもう少し見てみたいことは?」

という質問は、今日の日誌を書くためだけではなく、次の日の実習にもつながります。

「今日は遊んでいる子どもの姿は見られたけれど、保育者がどのタイミングで援助しているのかまでは見られなかった」

と思ったなら、

「明日は保育者の援助と見守りのタイミングを意識して見てみよう」

と、次に見るポイントが一つできます。

「日誌に何を書こう?」と考えても思いつかないときは、書くことを無理にひねり出すのではなく、自分への質問を使って1日を振り返ってみる。

そうすることで、その日に見ていたけれど気づいていなかった「書く材料」が見つかるかもしれません。

毎日同じような内容になってしまうときは?

実習が何日か続くと、

「昨日も給食について書いた」
「今日も同じ遊びをしていた」
「毎日同じような内容になってしまう……」

と悩むこともあると思います。

保育園での生活には、食事や着替え、排泄、午睡、遊びなど、毎日繰り返される場面がたくさんあります。

だからこそ、同じ場面について書くこと自体が悪いわけではありません。

「また同じことしか書けない」と思ったときは、出来事を変えるのではなく、見るポイントを変えてみるのがおすすめです。

同じ場面でも見るポイントを変えてみる

たとえば、毎日ある「給食」の場面。

同じ給食でも、

  • 今日は子どもの食べる姿を見る
  • 明日は保育者の援助や言葉かけを見る
  • 次は机や椅子、食具などの環境を見る
  • 子ども同士のやり取りを見る

というように、見るポイントを変えることができます。

同じ場面でも、

子ども → 保育者 → 環境

と視点を変えるだけで、気づくことも変わってきます。

「違う出来事を探さなきゃ」と考えるよりも、いつもの場面を少し違う角度から見てみてください。

毎日繰り返される生活の中にも、日誌を書くヒントはたくさんあります。

実習目標から探してみる

何に注目すればよいのかわからないときは、その日の実習目標に戻ってみるのも一つの方法です。

たとえば、

「保育者の子どもへの関わり方を知る」

という目標を立てていたのであれば、

「今日、保育者はどんな場面で子どもに声をかけていた?」
「どんなときに援助し、どんなときに見守っていた?」

と振り返ってみます。

実習目標を意識すると、「今日は何を見ればいいのか」という観察のポイントも絞りやすくなります。

また、日誌を書くときだけ実習目標を見るのではなく、実習が始まる前にその日の目標を確認しておくと、実習中にも意識しやすくなると思います。

前日との違いや変化を探してみる

「昨日と今日で同じことをしていた」と思っても、よく見ると少し違っていることがあります。

たとえば、

「昨日も今日も積み木で遊んでいた」

という子どもでも、

昨日は一人で遊んでいたけれど、今日は友達と一緒に遊んでいた。

昨日は横に並べていたけれど、今日は高く積んでいた。

など、遊び方や友達との関わり方が変わっているかもしれません。

もちろん、毎日わかりやすい変化があるとは限りません。

変化を無理に探す必要はありませんが、

「昨日はどうだったかな?」

と比べてみることで、その日だけを見ていたときには気づかなかった姿が見えてくることがあります。

「毎日同じ」に見える日常だからこそ、小さな違いや変化にも目を向けてみてください。

まとめ|「何を書こう?」ではなく「何を見よう?」から始めよう

保育実習日誌を前にして、

「書くことがない」
「何を書けばいいかわからない」

と手が止まってしまったら、「何を書こう?」から「何を見よう?」へ少し視点を変えてみてください。

日誌を書くヒントは、特別な出来事だけにあるわけではありません。

  • 子どもは何をしていた?
  • 何に興味を持っていた?
  • 保育者はどんな言葉をかけていた?
  • どんなときに援助し、どんなときに見守っていた?
  • 玩具の置き方や保育室の環境には、どんな工夫があった?

普段の何気ない生活や遊びの中にも、日誌に書ける材料はあります。

気になる場面を見つけたら、

「こんなことがあった」
↓
「なぜだろう?」
↓
「私はこう考えた」

と、一つずつ整理してみましょう。

私自身、学生時代の日誌を読み返すと、「もっとこんなところを見られたかもしれない」と思うことがあります。

保育士として働いている今なら気づけることでも、学生だった当時は気づけなかったことがたくさんあります。

実習は、子どもの姿や保育者の関わり、環境などに目を向けながら、少しずつ「見る視点」を増やしていく時間でもあると思います。

そしてもう一つ、自分が見たことや考えたことを、相手に伝わる文章にしていくことも大切です。

私は保育の書類を書くとき、「その場にいなかった人が読んでも、できるだけ状況が伝わるように書くこと」を意識しています。

もちろん、最初から上手に書ける必要はありません。

文章を書くことが苦手な人にとっては、毎日の実習を終えて日誌を仕上げるだけでも大変だと思います。

それでも、実習日誌を書く経験を重ねながら、

「この書き方で伝わるかな?」
「もう少し具体的な言葉にできないかな?」

と考えてみることは、文章力や言葉の引き出しを少しずつ増やしていくことにもつながると思います。

子どもの姿を見て、保育者の関わりを見て、環境を見て、自分なりに考え、それを相手に伝わる言葉にしてみる。

「今日も書くことがない……」と困ったときこそ、

「今日は何を見たかな?」

から、ゆっくり1日を振り返ってみてください。